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ケア資格ナビ> キャリアコンサルタントガイド> キャリアコンサルタントの需要と将来性。今注目される理由は?
2016年に国家資格として誕生した「キャリアコンサルタント」。
働き方が多様化するなか、職業選択や能力開発のサポートができる専門家として注目されていますが、需要や将来性はどうなのでしょうか。
この記事ではキャリアコンサルタントの現状から需要、将来性までをくわしくご紹介します。
キャリアコンサルタントの将来について考えるにあたり、まずは現状どのように活躍しているのかを確認してみましょう。
キャリアコンサルタントの国家資格を持って働く人は、企業やハローワーク、人材派遣・紹介会社、学校などで活躍しています。企業で活躍する人が3割以上と最も多く、次いで需給調整機関、学校・教育機関となっています。
キャリアコンサルタントとして活躍する人の年齢層は、50代・40代で7割近くになり、中年以上の人が多く活躍しているようです。
国が企業へキャリアコンサルタントを配置することを推進していることもあり、近年では特に企業で活躍するキャリアコンサルタントが増加傾向にあります。
キャリアコンサルタントの求人は、現状多いとはいえませんが増加傾向です。若者の離職率が以前よりも上がり、雇用の流動性が高まっているためです。
企業のほか教育機関でも、学生のために専門知識を持ったキャリアコンサルタントを配置することが増えていることもあります。
求人では、キャリアコンサルタントの資格のほか、社会人経験や就労支援に関する実務経験などを求められることもあります。
雇用形態は正社員のほか、パートや派遣、業務委託の求人もあります。学生の就職活動が活発になる時期に、期間限定で学校求人が多くなるのも特徴です。
ただし、求人は増えてきているとはいえ2016年にできたばかりの資格ですので、現時点では正社員の求人は多くはなく、正社員の求人が出た際には激戦となる傾向があります。
キャリアコンサルタントの給料は活躍するフィールドによっても変わりますが、相場は年収300万~400万円といわれています。
大企業の人事部などで働くキャリアコンサルタントは相場よりも高い傾向がありますが、キャリアコンサルタントの業務のみではなく、所属する部署の他の業務も行っていることが多いようです。
キャリアコンサルタントとしての能力が高く、ネットワークも持っている人の中には、フリーランスで年収1000万円超えの収入を得ている人もいます。
給料 | 300万~1000万円程度 |
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活躍の場 | 企業、ハローワーク、人材派遣・紹介会社、学校など |
雇用形態 | 正社員、パート、派遣、業務委託 |
キャリアコンサルタントの求人が増加傾向なことから需要はあるといえますが、その背景からも求められている資格ということがわかります。
日本では少子化が進んでおり、将来的に労働力が不足することが懸念されています。
労働力を確保するためには、勤め先と価値観が合わずに仕事を辞めてしまった人や結婚・出産などで離職してしまった女性、60歳で定年を迎えた人などが前向きに働けることが大切になってきます。
価値観や生き方を尊重した職業選択をして、多くの人・世代が社会で活躍することが求められているのです。
そのような背景から、仕事や生き方に迷いや不安がある人を導くことができる職業が必要とされ、2016年に国家資格のキャリアコンサルタントが創設されました。
キャリアコンサルタントは、時代から求められた資格ともいえるのです。
キャリアコンサルタントが、いま需要が増えている理由もいくつもあります。
などが理由になりますので、それぞれくわしく説明しましょう。
昨今では終身雇用制度や年功序列は失われつつあり、働き手の転職回数が増えています。
結婚・出産後も働きたい女性、定年後も働きたい人も増えています。自分の価値観を大切にし、ワークライフバランスを重視する人も増えています。
雇用形態も正社員から派遣、契約社員、複数の仕事をかけ持つ人など、さまざまな選択肢があります。
キャリアコンサルタントは、適性や能力、価値観に合った仕事を見つけるお手伝いをし、キャリア形成のサポートができます。価値観や働き方が多様化するいま、求められる職種となっています。
先にも少し触れましたが、最近の傾向として企業内のキャリアコンサルタントが増えている傾向があります。
企業内のキャリアコンサルタントはきめこまやかな面談を実施することで、仕事面のみならず従業員の心身の状態なども把握し、適切な人材育成につなげる役割があります。
課題の解決や能力向上の働きかけが円滑にできれば、企業の生産性が上がり定着率も向上します。 このようにキャリアコンサルタントは企業において重要な存在と認識され、需要が高まっています。
国では、従業員のキャリアアップを支援する制度を導入した企業に対して、助成金を支給する制度を設けています。 助成金の対象となる制度によっては「従業員の育成には資格を持つ者が行う」という要件を満たす必要があり、キャリアコンサルタントが注目されています。
また、国は「職業能力開発促進法」という法律において、企業で働く人の職業能力の開発・向上を推進していますが、その担当者にキャリアコンサルタントなどの専門家を選任するよう法改正しています。
こうした国からの後押しもあり、キャリアコンサルタントのニーズは増えているのです。
キャリアコンサルタントの将来性は、結論からいえばあるといえるでしょう。
国家資格として誕生した背景からもわかるように、キャリアコンサルタントは時代から必要とされて生まれた資格です。少子高齢化による労働力不足は今後ますます課題となりますので、キャリアコンサルタントの需要は当面なくなることがなく、必要性はますます高まっていくでしょう。
現在は大企業を中心に採用が増えているキャリアコンサルタントですが、今後は中小企業にも広がりを見せていくと見込まれます。
ただし、中小企業が抱える従業員数から見てキャリアコンサルタントが担う仕事量が大企業に比べて少なくなるため、中小企業には正規で雇われるよりは派遣や業務委託の形で勤務することも考えられます。
キャリアコンサルタント自身のスキルを高めれば、例えばフリーランスとして多くの企業に指名され、高い年収を得ることも可能です。 自らのスキルを高めることは、将来性を高めることにもつながります。
今後ますます注目のキャリアコンサルタントですが、取得方法を簡単にご紹介しましょう。
キャリアコンサルタントには、受験資格を得た後に資格試験に合格し、名簿に登録することでなることができます。
変化していく社会環境や産業構造に対応していく必要があることから、資格取得後も5年ごとに講習を受け登録の更新を行うことになっています。
受験資格を得る方法はいくつかありますが、厚生労働大臣が認定する講習を修了することでも受験資格を得られます。
当サイトに掲載のスクールでも認定講座が受講できますので、くわしくは資料を請求してみてください。
将来も活躍できるキャリアコンサルタントになるには、専門分野を作ってより深い知識とスキルを身に付けると良いでしょう。
キャリアコンサルタントがサポートする対象は、未就学の学生や在職中、離職中の転職希望者、企業内の従業員などです。
例えば働いたことのない学生をサポートするのと企業におけるキャリア支援では、サポートの仕方や必要となる知識も異なってきます。
専門性を高めることで、より質の高いサポートができるようになり、あなたのキャリアコンサルタントとしての価値を高めることができます。 派遣の形で就業する際や経験を積んでフリーランスを目指す際に、専門分野があることは武器になるでしょう。
これからは、自分の生き方や価値観に合わせて、自分でキャリア形成を考える時代でもあります。 そのサポートをするキャリアコンサルタントの必要性や期待は高まっており、資格も注目されています。
国は2024年度末までに、キャリアコンサルタントを10万人養成する目標を掲げています。そのこともあり2021年にはキャリアコンサルタントの登録者数は累計で6万人ほどになりました。
今後ますます活躍が期待されるキャリアコンサルタントの資格に、あなたもぜひチャレンジしてみてください。