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ケアマネ試験に勝つ!現役講師が教える勉強方法

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インタビューにご協力いただいたのは

秋山 巌(イワオ)先生
藤仁館医療福祉カレッジで「ケアマネ受験対策講座」「介護福祉士受験対策講座」「介護事務講座」を担当。シルバー産業新聞で第30回介護福祉士試験解説、第20回ケアマネ試験解説を担当。Youtubeにて授業動画を公開中(Youtubeにて「ケアマネ 秋山巌」と検索)。著書に「介護報酬ナビ2015(じほう・共著)」がある。

ケアマネ試験勉強にフライングはありません。早く始めるほど合格に近づく

Q.ケアマネ試験に合格するために、日頃からどのような勉強スタイルや心構えが必要ですか?

まず、勉強を習慣にすることです。初めは1日30分からでもいい。毎日続けることが大事です。でも、1日30分を作るのだって、最初は大変だと思います。1日の流れに何かを加えるということは、1日の中で何かを削らなくてはいけないのですから。食後のテレビやスマホかもしれないし、旦那さんのおかずが一品減るのかもしれない(笑)。でもこれは、ケアマネという資格に対する自分の本気度が関係してくるとも言えますよね。

まずは自分の中でケアマネ試験の重要性を高めなくてはいけない。その重要性が分かってくれば、自然と1日の中で何を優先するかも順位ができるし、ケアマネ試験の勉強をする時間も取れるのではないでしょうか。旦那さんよりもケアマネ試験の方が重要だ、とは言いませんが(笑)、旦那さんとは「今回絶対ケアマネ試験に合格したいから協力して欲しい」と話し合ってみてください。

勉強は自転車を漕ぐときと一緒です。走り出すときは重たいけれど、走り続ければ自然にスピードが上がってラクになります。
また、受験業界でよく言われますが、受験勉強にフライングはありません。早く走り始めれば、より合格に近付きます。
人によって仕上がるスピードは違って、試験2カ月前に仕上がっている人もいれば、試験前日まで伸び続ける人もいます。「あと1カ月早く勉強を始めていれば合格したのに」という後悔は指導しているこちらとしても残念で仕方がありません。早めのスタート、大事です。

Q.おすすめの勉強方法はありますか?

テキストの場合、一度目は全体像を把握することを目指し学習し、二度目以降で枝葉をつけるように細かい部分を学習する、という方法がおすすめです。つまり、1回目の学習では「分からない・知らない」を「分かる」にすることが大切なのです

そうすると、問題を解いたとき「分かっているはずなんだけど(何となく知っているけど)、2つ迷う選択肢がどうしても出てしまって正解できない」という現象が起こります。でも、ここで落ち込まないでください。逆に勉強が進んでいる証拠です。これはテキストの枝葉の部分の理解が不十分で、頭の中で一つ一つの知識の定義がしっかりできていないから起こるんですね。だから、2回目以降はそういった部分をしっかり学習していく。そして、例えば「地域ケア会議の機能の一つは地域課題の発見である」ときちんと頭の中で定義できるようになると、合格は目の前です。

過去問学習

ケアマネ試験では、要介護認定など何度も出題されるテーマもあります。そういった重要テーマを知るためにも過去問学習は重要です。また、過去の試験とまったく同じ問われ方をしている問題もあります。何しろ、最も本試験と同じレベルの良問が集まっているのが過去問ですから、意識して取り組みましょう

時事問題

普段から時事問題やニュースにも敏感になっておきましょう。2016年の熊本地震を受けて大地震による避難所での支援の事例や、災害対応について出題されたこともあります。このように、時事問題から重要な問題が出題されましたので、普段からニュースや新聞もよく読みましょう

ケアマネ試験では「割り切り」が大事

Q.合格するためのコツを教えてください。

ケアマネ試験では「割り切り」が合格するためのコツです。「本試験では誰も解けない問題が必ず出る」と普段から心の準備をしておくということです。さらに試験本番で難問にあたっても、慌てず、難問は飛ばして最後に回し、最後に解く。そういった試験技術も合格するためには必要です

特に誰も解けないような難問も出題されることがあります。難問は各社テキストにも記載がなく、長寿社会開発センターの七訂テキストにも記載がないか、あっても七訂テキストの第2巻に同封されているCD-ROMの法令・通知まで把握しなければ解けない、つまり、受験生が普通に学習していたのでは把握できない問題ということです。

ある程度学力のある方は、こうした問題にぶつかると「よく考えれば解けるはず」と問題にじっくり取り組んでしまいがちですが、それはおすすめしません。そうすると、他の問題を解くために必要な時間を使ってしまい、時間が足りなくなってしまいます。また、時間を使っても解けなかった焦りから全体のペースを乱してしまった方も多くいました。難問を見て「今までの傾向と違う」と心を乱してしまい、焦って普段の力を発揮できなかった受験生も多くいたと思います。

当日焦らず試験に挑む「割り切り」を身につけるために、受験対策を行っているスクールで模擬試験を受けたり、良質な問題集を使って、時間を測って、どういった問題を飛ばすか、どういった問題に時間を使うか、など試験本番の予行演習をしておきましょう。当日の心構えや自分のペースを確立させておくことが重要です

最短距離でケアマネ試験に合格する為の勉強方法

Q.逆に「このような勉強の方法は間違っている!」という事があれば教えてください。

自分自身の例で恐縮ですが、私が自分でケアマネ試験の受験勉強をしたとき、初めは「とりあえず問題の数をこなすのが大事だ」と思ってしまったんですね。当時、何となく噂で「本試験の問題数(つまり60問)の10倍の問題を解けば、たいがいの資格試験に合格できる」という話も聞いていました。

問題集をこなす、数をこなすことが目的になってはいけない

そこで、当時仙台にいましたから、仙台で一番大きな本屋に行ったんですね。そして福祉・介護のコーナーでケアマネ試験の問題集を全部買いました。本屋の棚一列、端から端まで買いました。4万円位したと思います。それで、取り憑かれたように、解いて解いて解きまくったんです。それで全部やり切って、試しに模擬試験を受けたんです。そうしたら、結果はボロボロ・・・。まったく合格点に届いてなかったんです。

結局、問題集をこなす、数をこなすことが目的になってしまって、全然頭に入っていなかったんです。これでは合格できないと思い、そこから一気に勉強法を変え、一冊の問題集をやり切ろうと決めました。一冊の問題集で間違えたところを何度もやり直して、一冊でいいから完璧にしようと勉強法を変えました。そのときの一冊が過去問題集です。そしてその年、私は無事ケアマネ試験に合格しました。

問題集はやり切る

過去問題集は重要ですが、過去問題集じゃなくてもいい。問題集は何でもいいんです。ただ、一冊をやり切る。これが重要なんです。まず、私が初めに失敗したように解いたら解きっぱなしという勉強法は良くない。問題集を解いて、間違えたら解説を読んで理解する。そして、間違えたところは自分の理解が不十分なところですから、そのテーマについてテキストでもう一度復習してみる。これが重要なんですね。

実は、問題集は解くのが大事なのではありません。その後の使い方が大事なんです。問題集は自分の理解が不十分なところを発見するツールなんです。そして、問題集は、何も一問目から必ず解くなんてルールはありません。先ほど言ったように、問題集というのは自分の理解が不十分なところを発見するのが一番の目的ですから、介護支援分野の住所地特例が苦手なら、そこから手を付ければいいんです。

そして一度解き終えて、しばらくしたらまた解くんです。二度目以降は間違えたところだけでかまいません。一度目の学習で理解できていれば正解しますし、理解がまだ不十分なら、また間違えます。間違えたら、そのテーマの復習をします。そういう繰り返しを3回、4回やります。そして、理解が不十分だった部分でも8割~9割得点できるようになったら、その部分はもう苦手分野ではなくなります。本試験でも得点できます。こうして初めて、問題集をやり切ったと言えるんです。

皆さんは私のような無駄な苦労をする必要はありません。正しい勉強法はここに書きましたから、皆さんは仕事や家庭と両立しながら、正しい勉強法で勉強して、最短距離でケアマネ試験に合格してください。

ケアマネの資格はあなたの人生を変える資格

Q.ケアマネ受験を検討されている方へメッセージをお願いします。

介護福祉士は合格すれば一生食べていける資格だと思いますが、ケアマネの資格はあなたの人生を変える資格だと思います。給与・待遇が変わるのもそうですし、相談職になるというのも大きいでしょう。

ですがそれ以上に、私は教員の道に入ってしまったので、それほど長い期間ではなかったのですが、自分自身ケアマネの仕事をやって、ケアプランを立て、相談援助業務をしていたとき、本当に楽しかったし、充実していました。

認知症の利用者様に、よりよい支援をしようとアセスメント方式を研究したり、自分が不勉強な高齢者の疾患と治療方針や経過に関する書籍を購入したり、医師が講演するセミナーに行って、自己研鑽に励みました。(今はケアマネ向けに高齢者の疾患などをまとめた書籍も出ています。ぜひ合格したら読んでみてください。)そのように、利用者様のために自分を高めることができてとても楽しかったです。

あくまで利用者様が主役なのですが、野球に例えるなら、利用者様がピッチャーだとしたら、自分は利用者様の思いを受け止めるキャッチャーだという気持ちで、チーム(各サービス担当者、もちろん主治医も含む)に声かけし、自分で自己研鑽したことや、自分の経験、チームの経験を活かして利用者様の望む生活を実現できるよう、毎日精一杯仕事をする。そして、利用者様の本当に望む生活が一つずつ達成できるのを自分のことのように喜ぶことができる。これがケアマネの仕事のやりがいです。

私は認知症グループホームのケアマネでしたが、ご家族から「あなたがケアマネだから、私の母を預けるんです」と言って頂いたときは本当にうれしかった。今、ケアマネ受験を検討されている方にも、このやりがいを感じてほしい。だから、一歩踏み出してほしいと思います。

ケアマネに「いつか」なりたいと思っているなら、それを今度のケアマネ試験で実現させるのが、私たちの仕事です。

[取材協力]
藤仁館医療福祉カレッジ
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