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高齢者施設での工夫をこらした訪問販売

Houmonhanbai

昨今、都内を中心にデパートなどの商業施設がどんどん増えています。普段は仕事で忙しい人も、休日は外へ出かけてショッピングを楽しむこともあるのではないでしょうか。
買い物が好き、買い物が楽しい、と思う気持ちは高齢者も同じです。しかし、施設で介護を受けている人は体調面などから長時間外に出ることが難しく、買い物をする機会は減ってしまいます。

そんな中、老人ホームや病院といった高齢者施設・福祉施設を訪問して衣類や雑貨などの販売をおこなうサービスが充実してきています。近頃は、ただ販売をするだけではなく独自の試みをしているところもあるそうです。

たとえば衣料品の販売では、アパレルや美容業界での就業経験を持つバイヤーが「奥様が選ぶ旦那様の服」、「家族と入居者がお揃いで着られる服」などのコンセプトをもとに豊富な品揃えを実現しています。また、お菓子やパンなどの食品は、やわらかさや栄養面を工夫し高齢者でも食べやすいようにされています。手作りの品物を販売しているところだと、作り手と買い手の交流も生まれます。
そのほか、リクエストに応えての販売やセールをおこなうなど、施設の利用者が自分の好きなものを楽しんで買えるようになっています。

中には、販売スタッフに介護関連の資格を持っている人や介護経験者を登用しているところもあります。そのため、高齢者に適切な対応ができたり、衣類の試着を楽しんでもらったりすることができ、施設側の負担の少ない、安心できる環境を作っています。

施設の利用者は外部との関わりが少ないため、訪問販売によって人と接することで会話が増えるといった良い効果がたくさんあります。また、自分のほしいものや人へのプレゼントを買うことは嬉しさにつながり、いつも部屋で過ごしていた人が外に出るようになった、コミュニケーションが増えた、という声もあるそうです。
介護の必要な高齢者の外出・買い物は、介護職員の負担も大きくなってしまいがちですが、訪問販売なら車椅子などを利用していても安心して買い物ができます。

今後はサービスの規模を拡大し、山間部など買い物需要の高い地域も対象にしていくことを視野に入れているそうです。施設にいながら、楽しく安全に高齢者が買い物を楽しめる環境が今後さらに広まっていくと良いですね。

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