ケア資格ナビ> 特集記事> 介護・福祉関連のコラム記事> コロナ禍で心身機能が低下の危機!?介護予防でフレイル対策をしよう!
新型コロナウイルスの影響で、高齢者が要介護状態になるリスクが高まっています。
コロナウイルスへの感染を心配して、人との接触を避け家に閉じこもりがちになっている高齢者が、心身の健康に悪影響を受けはじめているのです。
このままの状態が長く続けば、健康だった高齢者でも要介護状態になってしまうということにもなりかねません。
コロナ禍で生活していく上で、高齢者が要介護状態にならないようにするには、どうすればよいのでしょうか。
コロナ禍で外出や人との交流をやめてしまった高齢者のなかには、歩くことが減ったことで筋力が低下し、人と話す機会が減ったことで認知機能が低下している方が出てきています。このような心身の活力が低下した状態を「フレイル」といいます。
フレイルとは直訳すると「虚弱」を意味し、心身の全般的な衰えを意味します。健康な状態から要介護状態になるまでには、フレイルの段階を経ると考えられています。
高齢者がフレイルの段階になってしまった場合は、早めに対策をすることで要介護状態になることを防げます。
新型コロナウイルスの影響が長引くなか、フレイルに陥っている高齢者が徐々に増えてきており、介護予防をはじめとする対策が必要になってきているのです。
介護予防をすることは高齢者にとってつねに大切なことですが、まずは高齢者がフレイルになっていないか、今の状態を確認しましょう。
上の項目が3つ以上当てはまると、フレイルの可能性が高くなります。
フレイルが進むと体の回復力や抵抗力が低下し、疲れがとれにくくなります。感染症にもかかりやすくなり、重症化リスクも高くなりますので、できるだけ早く介護予防などの対策をはじめることが大切です。
元気な高齢者が要介護状態にならないためには、まずはフレイルにならないことが大切です。
以下にコロナ禍で高齢者が健康を維持するためのポイントを紹介していきます。
栄養バランスの良い食事を3食しっかり噛んで食べましょう。高齢者は特に筋肉の元となるたんぱく質を多くとることを心掛けると良いでしょう。食事の後は歯磨きをして口の中を清潔に保つことも大切です。
早口言葉や歌の練習は口周りの筋肉を保つ効果もあり、口腔ケアになります。
コロナ禍では大人数での食事は控えましょう。
毎日の生活に適度な運動を取り入れましょう。運動は筋肉の発達を促し、食欲増進や心の健康にも良い影響があります。体力がつき、病気やけがの予防にもなります。
高齢者の場合はウォーキングやストレッチ、ラジオ体操、自治体が発信する介護予防体操などがおすすめです。
コロナ禍でウォーキングをするときは人混みを避け、1人や限られた人数で行いましょう。
人とコミュニケーションを図ることは、心と体の両面からフレイル予防になります。趣味の会の参加や自治体が主催する通いの場への参加がおすすめですが、コロナ禍では感染リスクをしっかりした上で行動しましょう。
家族や友人と電話で話したり、手紙やメール、SNSなどを活用することがおすすめです。買い物や病院への移動の際に困ったときに、助けを呼べる相手をあらかじめ考えておきましょう。
外出や交流・社会参加は高齢者の要介護状態や認知機能低下のリスクを減少させますが、コロナ禍では感染防止に配慮することがとても大切です。マスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保、密は避けるなどの感染予防を、しばらくはしっかりとる必要がありそうです。
新型コロナウイルスの影響が続くなか、国や自治体では高齢者の健康を維持するため、介護予防の推進を強めています。
介護予防とは、高齢者が要介護状態等になることの予防または要介護状態の軽減や悪化を防ぐための取り組みのことを言います。
自治体ではコロナ禍で中止していた介護予防教室を再開しているところもあれば、オリジナリティのある体操をホームページ上で紹介しているところもあります。
上手に利用して、高齢者の介護予防に役立てていきましょう。
体操を行う際は複数の自治体のものを取り入れて、楽しく取り組めると良いでしょう。こちらでいくつか紹介しますので、介護予防に活用してください。
国では2021年度の介護報酬改定でも、介護予防を重点項目としています。また、新型コロナウイルスの影響が続く中、高齢者が要介護状態にならないように、介護予防はますます注目されてきています。
多くの自治体では自宅でできる体操などをホームページなどで発信しています。しかし、高齢者にとってデジタルメディアを使いこなすのはハードルが高く、介護職員や家族のサポートが必要な現状もあります。コロナ禍でも家族をはじめ、地域の連携は欠かせないと言えるでしょう。
家にこもりがちになった高齢者をサポートするために、リモートを使ったコミュニケーションや感染症対策をした上での介護予防教室の開催は、今後さらに展開されていくことが予想されます。介護予防の知識を持った人材の需要も高まると思われます。
介護予防は資格が存在し、取得することで介護の現場や介護予防教室などでその知識を活用することができます。
コロナ禍の中、フレイル予備軍となっている地域の高齢者を支えることができますので、介護予防資格に興味がある方は取得を目指してみてはいかがでしょうか。
ケア資格ナビでも資料請求が可能です。