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介護事故を減らしたい!その対策は?

Kaigojiko
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テレビやネットのニュースで介護事故の報道を見かけることがあります。介護サービスを利用しても、介護事故が起こっては介護職員にとっても利用者にとっても、そして利用者の家族にとっても残念なこと。そのような事故は起こらないことが一番ですが、重要なのは事故が起こらないように予防することです。ここでは介護職員として勤務するなら注意したい事例と対策を紹介していきます。

介護事故を防ぐ3つの対策

介護職員が直接的に利用者に介護サービスを提供する際、第一に行うことは 利用者の状況を直接確認することです。病院などからの申し送りがあったとしても、実際の様子とは異なる場合があります。では、それぞれどのような点に注意すれば良いのでしょうか。

介護サービス利用日の初日は特に注意!

介護サービス利用にあたっては、利用者の身体機能や認知機能、健康状態、服薬状況を確認することが必要です。事前情報にとらわれず、初日は特に利用者から目を離さないようにしましょう。サービス利用の初日はお互いに緊張するものですが、受け入れる側の介護職員は、その緊張感を悟られることなく介護サービスを提供したいものです。介護職員は対応する職員の人数を頭に入れ、限られた人数でも介護事故が起こらないようお互いをサポートしましょう。

状況の変化に注意!

利用者の見守りは常に必要ですが、一見同じような状態の利用者でも日によって変わることがあるので、心構えが必要です。例えば認知症の利用者などは、朝は調子が良くても急に気分が変わることもあります。いつ何時でも利用者がくつろいだ気分を保てるよう施設環境を整え、利用者との信頼関係を築いていくことに注力しましょう

人員配置に注意!

介護施設は利用者が自分の気持ちを存分に話したり、楽しんだりする場所です。介護職員の配置は、利用者の望んでいることや考えをよく把握している介護職員を配置すると、業務がスムーズにいくことがあります。介護職員同士でコミュニケーションを活発にし、利用者の情報を共有することが大切です

上記3つの対策をしっかりと頭に入れておくと、介護業務に携わる上で役に立ちます。

さらに、事故のリスクをあぶり出すには「ヒヤリ・ハット」の情報共有も大切です。ヒヤリ・ハットとは災害や事故には至らなかったけれど、介護職員が職場で経験したヒヤっとした、またはハットした危険な出来事の総称。
ヒヤリ・ハットの事例があった場合には、即座にその情報を報告書にまとめ、介護職員同士で共有することが事故を予防する有効な対策になります

介護事故でもっとも多い「転倒」

介護の現場で半数以上を占める事故が「転倒」です。若い人であれば転んでも大事に至ることも少ないでしょう。けれど高齢者の場合は転倒事故をきっかけに、心身の健康を崩すことが少なくありません。
転倒時の骨折で長期の入院になったり、重症の場合には寝たきりになる場合も。寝たきりになると認知症につながることもあるので注意が必要です。転倒事故を予防するために、以下を確認しましょう。

  • 利用者が利用する椅子、車いす、杖などの備品は、高齢者の状態に合っているかどうかを確認する。
  • 就寝中でも急に起き上がることがあるので、マットを敷くなどの転倒防止策を講じておく。

リスクの高い「誤嚥事故」を防ごう!

転倒事故の次に多い事故が「誤嚥事故」です。高齢者は食べ物を飲み込めずにのどに詰まらせてしまう場合や、気管に食べ物や細菌などが入ってしまい誤嚥性肺炎を引き起こす場合があります。誤嚥事故は最悪の場合、死に至る重大な事故となってしまうことがあるので、予防策をしっかり整えておくことが重要です。食事介助のときは以下に注意しましょう。

  • 利用者の姿勢に無理がないかを確認する。
  • 食事は利用者が覚醒しているときにゆっくり行う。
  • 食事の形態は利用者の嚥下能力に合った形状、大きさにする。
  • 食事のペース配分、きちんと飲み込めているかに気を配る。
  • 口腔ケアをしっかり行う。

転倒や誤嚥事故を防ぐためにできること

それでは介護サービスを利用する人の事故で多い「転倒」や「誤嚥事故」を防ぐためにはどうしたら良いのでしょうか?
高齢者は年齢とともに身体機能が低下します。身体機能が低下すると、転倒や誤嚥事故につながってしまうので、国としては高齢者ができるだけ長い間、自立した生活が送れるよう介護予防事業を推進しており、介護予防事業を行うことで、高齢者の身体機能や生活習慣などにも効果がみられるようになってきました。

2018年介護報酬改定の中でもテーマとなっている高齢者の自立支援。高齢者が生涯健康的に自立した生活を送るために、介護サービスを提供する介護職員が介護予防について学ぶことも大切です
介護職員として働く上で介護予防についての知識を得ていると、日々のレク活動に生かすことはもちろん、日常的な運動習慣の重要性やアドバイスを行うことができます。質の高い介護サービスは、高齢者の機能改善も期待できます。
さらに介護予防運動指導員の資格は、運動指導の現場で働くことも可能です。介護職員がスキルアップすることで、利用者の満足と安心が得られる介護サービスを提供することができます。万全の介護サービスで介護事故を0につなげていきたいですね。

参考:厚生労働省 高齢者の口腔と摂食嚥下の機能維持・向上のための取組に関する調査
厚生労働省 介護予防事業の効果の見込み方について

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