介護・福祉・医療資格講座紹介
掲載希望スクール様はこちらケア資格ナビ> 特集記事> 今さら聞けない 介護資格の制度改正
2012年4月の介護保険制度の改正に伴い、介護職員の資格制度も見直され、2013年4月からはホームヘルパー2級が介護職員初任者研修に移行されるなど大きく変更されました。
これまでホームヘルパー2級からはじまる介護の資格制度は体系が複雑な上、資格取得後のしっかりとしたキャリアパスが構築されていませんでした。
この改定は資格制度を体系化し、明確なキャリアパスシステムを導入することで、介護業界で働いていく将来像を描きやすくすることが目的です。
キャリアパスの流れは下表のようになり、2016年度(第29回)以降は介護福祉士の受験に実務者研修の取得が必須となりました。
実務経験者ルート | 養成施設ルート | |
---|---|---|
2015年度(第28回) |
実務経験3年以上 かつ
国家試験を受験(筆記+実技試験) ※実務者研修修了者は実技試験が免除 |
養成施設卒業により
無試験で取得 |
2016年度(第29回)以降 |
実務経験3年以上 かつ
実務者研修を修了 かつ 国家試験を受験(筆記試験) |
国家試験を受験
(筆記試験) |
ホームヘルパー2級は2012度をもって廃止となり、2013年4月から介護職員初任者研修に移行されました。
介護業界で働くためにはまず介護職員初任者研修を修了するとよいでしょう。サービスにより必ずしも必須要件ではない場合もありますが、無資格者では求人に応募しても採用されにくい傾向があります。
また、介護職員初任者研修はホームヘルパー2級と同等の資格ですが、カリキュラムは介護技術を習得する時間を大幅に確保したものになりました。就職のためだけでなく、もちろん介護をする上で必要な介護技術を習得するという意味でも受講をおすすめします。
ホームヘルパー2級を取得している人は、介護職員初任者研修修了者とみなされます。
ホームヘルパー2級取得者と介護職員初任者研修修了者も実務経験3年以上であれば、訪問介護事業所でヘルパーの人員数に応じて設置が義務付けられているサービス提供責任者になることができます。
サービス提供責任者とはヘルパーのまとめ役であり、利用者とのパイプ役も担う、重要な役職です。そのため一般的なヘルパーよりも待遇や給与が良くなります。
しかしホームヘルパー2級取得者や介護職員初任者研修修了者がサービス提供責任者だった場合、同じ訪問介護サービスを提供しても事業所の介護報酬が減算されるため、事業所は減算対象外の介護福祉士や実務者研修修了者をサービス提供責任者に任命することが多いです。
訪問介護事業所で働いている人は、今まで以上に介護福祉士や実務者研修の資格を取得することを期待されています。
介護福祉士の受験に実務者研修修了が義務付けられました。上記の資格を持っている人が介護福祉士を受験するには、まず実務者研修を修了しなければなりません。
実務者研修は、ホームヘルパー1級取得者なら355時間が免除され95時間、介護職員基礎研修取得者なら400時間免除され50時間で修了できます。実務者研修の開講講座の多くが通信との併用制で、受講時間の一部を自宅学習で行うことができます。
通学に不安を感じる人もいるかと思いますが、介護職員基礎研修取得者の場合、1日~3日、ホームヘルパー1級取得者の場合、6日~9日で設定しているスクールがほとんどです。
また実務者研修を修了していると、医療行為である「たん吸引」「経管栄養」が実施できるようになります。 ※実施するには実地研修を受ける必要があります。