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グループホームで働くには?仕事内容から資格や職種まで解説!

少人数のユニットで共同生活を送ることで認知症の進行をできるだけ遅らせ、運動機能の維持向上を図るグループホーム。介護職員は入居者ができるだけ自立した生活を送れるよう、日常生活をサポートします。こちらではグループホームでの仕事内容やキャリアアップの方法について紹介します。

グループホームとは

グループホームとは、65歳以上・要支援2以上の認知症の高齢者を受け入れる入居型の施設です。一般家庭に近い環境を目指し、入居者同士が円満な共同生活を送れるようサービスを提供します。少人数(1ユニット5~9人程度、最大2ユニットまで)なので、目が行き届きやすくアットホームな雰囲気の施設が多いようです。入居者は共同生活に支障がなく、基本的に医療的なケアがなくても生活できる人が対象となっています。

グループホームには、「介護予防認知症対応型共同生活介護」と「認知症対応型共同生活介護」があり、「要支援2」であれば「介護予防認知症対応型共同生活介護」を、「要介護1」以上であれば「認知症対応型共同生活介護」を利用します。認知症の症状は一人ひとり違います。また入居者が少人数ということもあり、グループホームではそれぞれに合った介護サービスを提供しています。

グループホームの勤務条件や特徴

勤務時間 ・シフト制勤務
・早番/日勤/遅番/夜勤(時間交代制)
・週休2日
勤務形態 ・正社員
・パート
給与 ・正社員:月給16万円前後~
・パート:時給900円前後~
※上記は介護職員の場合
※職場により別途資格・時間帯(夜勤)手当などあり
就業する際の条件 ・無資格でも就業可能
・役職を目指す場合は資格が必要
特徴 ・調理や掃除などを利用者とともに協力して行う
・小規模なので1人1人とじっくり向き合える

平成27年度介護従事者処遇状況等調査結果

勤務時間の一例としては、早番(7時30分~16時30分)、日勤(9時~17時)、遅番(10時30分~19時30分)、夜勤(16時~翌朝9時)などに分かれています。夜勤の場合、施設によっては1ユニットを1人で見守ることもありますので、落ち着いた対応力が求められます。

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グループホームの仕事内容

グループホームでは入居者と一緒に食事の準備や掃除、洗濯などを行います。入浴や排泄の際に介助の必要な人にはサポートをしますが、できるだけ自立を促すようにします。就寝時には夜勤業務として夜間の見守りも行います。
日常生活の中では、入居者ができるだけ気分よく暮らせるよう一人ひとりに役割を持ってもらい、コミュニケーションを大切にします。散歩などの身体機能訓練の他、レクリエーション活動は、介護予防運動や認知症予防に関する取り組みとして積極的に行っています

一日の業務の流れ

下記は一般的なグループホームにおける、一日の業務の流れです。

■ 7:00~ 入居者起床
入居者の起床を促し、バイタルチェックを行います。必要に応じて着替えや洗面、排泄介助を行います。
■ 7:00~ 朝食準備・朝食・後片付け
起床した入居者と一緒に朝食準備を行います。食事前には手洗いうがい、食後には体調チェックと口腔ケアを行います。
■ 9:00~ 掃除・洗濯
入居者と手分けをして、居室や階段の手すり、共用スペースなどの清掃を行います。
■ 9:00~ 洗濯物干し・レクリエーション
洗濯した衣類を入居者と一緒に干します。作業後はやわらかいボールで身体を動かすゲームをしたり、音読や書写、歌唱など脳を活性化させるレクリエーションを行います。
■ 11:00~ 昼食準備・昼食・片付け
■ 13:00~ 入浴
入居者が自立して入浴できるように支援します。
■ 13:00~ おやつ作り・散歩・買い物など
入居者とともにおやつを作ったり、庭を散歩したりします。あらかじめ許可を取った家族と一緒に外出することもあります。
■ 15:00~ おやつ・洗濯物の片付け・体操
おやつを囲んでお茶会をします。食後は干していた洗濯物を取り込み、整理します。残りの時間は立つ、座る、歩くなどといった日常動作を維持するための体操を行います。
■ 16:00~ 夕食準備・夕食・片付け
■ 19:00~ フリータイム
眠気のある人には就寝を促すようにします。なかなか寝付けない入居者と、テレビを見ながらおしゃべりをすることもあります。
■ 21:00~ 消灯・就寝介助
起床時と同じように着替えや洗面を手伝い、就寝を促します。食事量、水分補給量、排泄などは都度、入居者別に記録を取り、排泄の間隔が開いている場合は声かけをします。
■ 21:00~夜間の見守り・排泄介助など
夜勤のスタッフが巡回を行い、見守りや介助にあたります。

Topics:グループホームと有料老人ホームの違いって?
グループホームは認知症の高齢者を対象とした施設ですが、有料老人ホームは他の要因で要介護認定された人も入居しており、ここが両者の大きな違いとなっています。また、グループホームは医療スタッフの配置が義務付けられていませんが、有料老人ホームには医療サービスが提供できる「介護付き有料老人ホーム」があります。グループホームは自分でできることは自分で行う自立型の施設なので、認知症の進行を遅らせ、できる限り自立した生活を送りたい高齢者に向いています。

グループホームで活躍するには

グループホームそのものが増加傾向にあるため、就職先は見つけやすいと言えます。無資格の人は介護職員初任者研修を受講しながら実務経験を積み、介護福祉士国家試験までに実務者研修を修了しておけば、最短3年間で介護福祉士資格を取得することができます。
仕事を通して得られる認知症介護の知識は、試験対策の上でも大いに役立つでしょう

厚生労働大臣が定める研修を修了し、指定施設の従業者として3年以上、認知症の人の介護に従事した経験があれば、管理者になる条件も得ることができます。

グループホームに必要な職種を確認

グループホームでは介護職員(従業者など)として現場で活躍するか、施設のマネジメント業務に携わる職種があります。場合によっては管理者と計画作成担当者の兼任も可能です。

職種 資格など
管理者 従業者およびその他の管理業務を担う。3年以上、認知症高齢者の介護に従事した経験に加え、厚生労働大臣が定める「認知症対応型サービス事業開設者研修」を修了していることが必要。
計画作成担当者 入居者の介護計画書を作成し、サービス内容の選定や連絡調整等を行う。必ず1名以上はケアマネージャーの資格が必要。
介護職員 24時間常駐し、介護サービスを提供する。1人以上は常勤であること。日中は入居者の数が3またはその端数を増すごとに、常勤換算方法*で1人以上配置すること。夜間および深夜は常時1人以上の介護職員に夜勤を行わせるために必要な数以上配置すること。
代表者 ホームヘルパーや介護施設などで認知症高齢者の介護に従事した経験がある人、もしくは保健医療サービスまたは福祉サービスの経営に携わった経験がある人で、厚生労働大臣が定める研修を修了していることが必要。

* 従業者の勤務延時間数を、当該事業所において常勤の従業者が勤務すべき時間数(週32時間を下回る場合は週32時間を基本とする。)で除することにより計算する方法。

ケアマネージャーを中心とする計画作成責任者が個別の介護計画書を作成し、介護職員はこれに基づいて入居者に介護サービスを提供します。計画作成担当者は1ユニットにつき1名ずつ配置され、スタッフへの指示や相談業務などの他、ときには介護業務にも携わります。

グループホームで働くための資格を確認

グループホームでは現場経験を積みながら介護資格を取得し、上位資格へキャリアアップを目指すことができます。
また介護予防に特化した資格の「介護予防運動指導員」は、ホームヘルパー2級以上や初任者研修修了者で実務経験が2年以上ある人や、実務者研修修了者、介護福祉士、ケアマネージャー、介護職員基礎研修課程修了者などが受講資格となっています。

介護の資格 ポイント 講座資料
介護職員初任者研修
(初任者研修)
  • 介護職員として勤務できる
  • 介護の基礎知識を学べる
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実務者研修
  • 介護職員として勤務できる
  • 介護福祉士受験に必須
  • 医療的ケアも学べる
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介護福祉士 国家資格
  • 介護職員の中心的存在
  • 受験資格として実務者研修修了と実務経験3年以上が必要
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ケアマネージャー
  • 入居者に適切な介護サービスを計画する
  • 入居者や家族からの相談業務を請け負う
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介護予防
  • 認知症予防プログラムを立案し、トレーニング指導を行うことができる
  • ホームヘルパー2級以上・介護職員初任者研修を修了後、2年以上の実務経験を積むことで受講できる
  • 実務者研修・介護福祉士・ケアマネージャー・介護職員基礎研修課程を修了または取得している人が受講できる
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