ケア資格ナビ> 医療事務ガイド> 医療事務のレセプト業務について
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医療事務の仕事であるレセプト業務とは、レセプト(診療報酬明細書)を作成し、診療報酬を審査支払機関*に請求するまでの一連の業務を指します。
医療事務の仕事にはさまざまな業務がありますが、レセプト業務は医療機関が診療を行ったことの対価として支払われる診療報酬を請求する大切な業務であり、内容も専門的でスキルを必要とするため、医療事務の仕事の中では重視されている業務です。
この記事では、レセプト業務をするならぜひ知っておきたい知識をまとめてご紹介します。
* 社会保険診療報酬支払基金 国民健康保険団体連合会など
「診療報酬」とは、医療機関が診療を行うことによって受け取れるお金のことです。
診療報酬は患者が支払う一部負担金と健康保険組合や共済組合、市区町村などの保険者が支払うお金で構成されています。
診療報酬には保険医療サービスごとに点数(公定価格)が決められています。例えば初めて来院した時にかかる初診料にも、特定の点数が定められています。
医療事務はこうした診療行為に応じて点数を算定(計上)し、レセプトを作成することで診療報酬を請求します。
保険診療の中でレセプト業務は、診療報酬の請求という重要な役割を果たします。
保険診療の流れは、患者が保険料を支払うことから始まり、審査支払機関が診療報酬を「保険医療機関等」(医療機関)に支払うことで完結します。
下記の「保険診療の概念図」の中では、レセプト業務は④に該当します。
このような流れの中で、レセプト業務は毎月決められたサイクルで行われます。
レセプト業務の流れを具体的に見ていきましょう。
レセプト業務は月初の10日頃までに、診療報酬を審査支払機関に請求しなければならないと決まっています。
近年は電子レセプトが主流となりオンラインで請求できるようになったため、以前よりもかなり効率化していますが、それでも医療事務の業務の中では大きなウエイトを占めています。
レセプト業務の流れを見ていきましょう。
レセコン入力とは、診療情報をレセコン(レセプトコンピュータ)に入力し、レセプトに診療情報を反映させることをいいます。
主に以下のような業務があります。
レセコンは医療事務が単体で使用する場合もありますが、医師が電子カルテに入力した内容を反映する場合もあります。
レセプトは医師が診察した診療内容をもとに作成するので、これらが連携しているとミスが少なくなります。そのため、近頃は連携システムを導入する医療機関が増えています。
レセプト作成とは、診療報酬請求時に使用するレセプトを、医療事務が決まった様式に沿って作成することです。
2008年4月、診療報酬などの請求方法として、オンライン請求を可能とする省令が改正されました。それ以降、レセプトの作成方式は紙レセプトから、レセコンを使用したレセプトデータや電子レセプト*へと置き換わり始めました。
紙レセプトを使用している場合は、すべての項目において医療事務の目によるチェックが必要ですが、レセコンでは以下のようなデータを自動的にチェックしてくれます。
* 電子媒体に収録したレセプト
出典:レセプトのオンライン請求に係るセキュリティに関するガイドライン 厚生労働省
レセプト点検は、「審査支払機関」に提出するため、レセプトが正しく作れているか確認することです。
レセプトを正しく作成できないと、審査支払機関から査定や返戻*されてしまい、医療機関側で作成したレセプト通りに診療報酬を請求できません。
審査支払機関では、突合点検や縦覧点検という方法でレセプトを審査します。
審査支払機関がそのような体制で審査するということは、医療事務もその審査に対応できるような観点でレセプト点検をする必要があるということです。
レセプト点検時にエラー表示された病名漏れなどは、医師の確認が必要なので、医療事務が確認を求める場合があります。
* 査定:不適当な箇所を修正して診療報酬を支払う決定を行う。
* 返戻:レセプトを差し戻すこと
最後に、完成したレセプトを毎月審査支払機関に提出します。
提出する書類には、おもに以下のようなものがあります。
レセプトには患者の氏名・傷病名・診療開始日・保険者番号・医療機関の所在地や名称・投薬・注射・処置などが記載されており、その月にどんな診療行為を受けたかがわかるようになっています。
診療報酬請求書は、ひと月間に来院した患者の情報を、国民健康保険や後期高齢者医療ごとに分けた請求書です。 例えば、一般保険者で70歳以上の人の診療報酬のうち、8割請求したい人の件数が何件あり、点数がどれくらいあったかなどを記載します。
診療報酬請求書統括表は、国保連の診療報酬請求書や、後期高齢者医療の診療報酬請求書をとりまとめたものです。
これらのさまざまな書類を紙で提出する場合は、提出先の指示ごとに順番に綴じて提出します。
レセプトはこのように毎月作成しなければならないものですが、これらの業務は未経験でもできるものなのでしょうか。
レセプト業務は専門的な知識やスキルを必要としますので、未経験の人が「入職してからすぐにできる」とは言い難い業務です。
レセコンへの入力、レセプト作成などを行うには専門用語が多く、一人でスムーズに業務が行えるようになるまでには時間がかかります。
医療事務の求人には、未経験で応募できるものもあります。
しかし日々忙しい医療機関では、未経験の医療事務員を採用するよりも、入職時から問題なくレセプト業務をこなせる医療事務員の方が、採用の意欲が高まります。
また、医療事務の仕事はレセプト業務だけではありませんので、メイン業務となるレセプト業務を事前に理解しておくと、他の仕事にもスムーズに取り組むことができるでしょう。
それでは事前にレセプト業務を理解しておくには、どうしたら良いのでしょうか。
医療事務のレセプト業務を学ぶには、医療事務専門のスクールに通うのがおすすめです。
医療事務のレセプト業務の学習を、独学で行う人も中にはいますが、専門的な内容なのでスクールで学んだほうがスムーズに理解できます。
またレセプト業務は独学だと、正確にレセプトを作成できているか判断しづらいため、スクールへの入校は入職前の方に人気です。
スクールでは、レセプトの練習問題をくりかえし添削してくれます。
混乱しやすい項目など、できるようになるまでていねいに指導してくれるので、一人で思い悩む必要がありません。
また医療事務のスクールに通うと、同時に資格取得を目指すこともできます。
医療事務の資格は、以下のようにたくさん存在しています。
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医療事務の資格は、スクールによって取得できるものが異なりますので、スクールをきちんと調べて比較してみましょう。
スクールの資料を見てみると、各スクールで取得できる医療事務の資格の特徴が分かります。
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