ケア資格ナビ> 介護職員初任者研修ガイド> 介護職員初任者研修のカリキュラムを知りたい
※表示の最安講座・最短期間はこのサイトで紹介している一例であり、地域・コースによって差があります。
※タイミングにより最安講座の募集が終了している場合があります。
介護職員初任者研修は、介護の経験がまったくない人でも理解できるようにカリキュラムが組まれています。授業は「講義」だけでなく、実際に身体を動かしながら技術を学ぶ「演習」で構成されています。
講義で学ぶもの
演習で学ぶもの
またカリキュラムは全部で10項目です。
項目によっては学習時間の一部を通信学習で学ぶことができ、その時間数は項目ごとに設定されています。(下表参考)
項目 | 学習時間 | 通信学習可能な上限時間 |
---|---|---|
1. 職務の理解 | 6時間 | ―* |
2. 介護における尊厳の保持・自立支援 | 9時間 | 7.5時間 |
3. 介護の基本 | 6時間 | 3時間 |
4. 介護・福祉サービスの理解と医療の連携 | 9時間 | 7.5時間 |
5. 介護におけるコミュニケーション技術 | 6時間 | 3時間 |
6. 老化の理解 | 6時間 | 3時間 |
7. 認知症の理解 | 6時間 | 3時間 |
8. 障害の理解 | 3時間 | 1.5時間 |
9. こころとからだのしくみと生活支援技術 | 75時間 | 12時間 |
10. 振り返り | 4時間 | ―* |
合計 | 130時間 | 40.5時間 |
* 通信形式で受講ができない科目は「-」としています。
カリキュラムの内容を項目ごとに確認してみましょう。
1.職務の理解(6時間)
研修をするにあたって、より具体的なイメージを持って研修に取り組めるよう、介護職全般について理解していきます。介護職が働く場所や実際の仕事内容、介護の種類や介護サービスの分類などについて学びます。
2.介護における尊厳の保持・自立支援(9時間)
介護サービスを利用する側である高齢者や障害がある人の「人権」と「尊厳」について学習します。また、サービス利用者の能力に応じた「自立支援」や、「介護予防」という考え方に基づいたケアについても学んでいきます。
3.介護の基本(6時間)
介護職に求められる「専門性」と「職業倫理」を学びます。事故や感染など、介護する際のリスクを予防するための知識や、介護職員の役割と他職種との連携の重要性などを学びます。
4.介護・福祉サービスの理解と医療の連携(9時間)
「介護保険制度」や「障害者自立支援制度」などの制度の目的や、その仕組みについて学習します。医療との連携やリハビリテーションについても学んでいきます。
5.介護におけるコミュニケーション技術(6時間)
サービス利用者一人ひとりのコミュニケーション能力の違いの理解と配慮、利用者の家族とのコミュニケーション、また職場における情報共有など、コミュニケーションの重要性について学びます。
6.老化の理解(6時間)
加齢や老化によるこころとからだの変化や日常生活への影響について学習します。また、それに伴う高齢者の疾病と生活上の留意点についても学んでいきます。
7.認知症の理解(6時間)
「認知症ケア」の理念や、認知症についての医学的な基礎知識などを学びます。認知症の利用者を介護する時の判断の基準となる原則を理解していきます。
8.障害の理解(3時間)
障害がある人とその家族の心理や「かかわり支援」について、また障害者福祉の基本的な考え方などを学びます。「介護における障害」についての理解を深めていきます。
9.こころとからだのしくみと生活支援技術(75時間)
介護方法の根拠となるこころとからだのしくみの基礎と、生活支援技術について学びます。
生活支援技術については、実際に「車いすの介助」や「体位変換」、「入浴介助」などの技術を、受講者同士が介護する立場と利用者の立場になり演習を行いながら学びます。
10.振り返り(4時間)
今までのカリキュラムの総復習、まとめとなる講座で、理解を深めます。加えて、介護職として就職するにあたっての備えなども教わります。
初任者研修の学習スタイルは、通信講座と通学講座の併用タイプがほとんどです。通信講座を自宅で受講し、通信講座で受講できない実技などの講座はスクールに通うことになります。一般的なスクールの学習の流れを見てみましょう。
1.受講スタート
第1回目の講義で学習の進め方を学びます。
2.通信講座と通学講座で学習
(通信講座)
自分のやりやすいペースで学習計画を立て、計画に沿って自宅学習を始めます。
各段階で課題を3~5回スクールに提出します。提出方法は郵送やFAX、または通学講座の際に提出するスクールもあります。
(通学講座)
講義の受講や実技・グループワークなどで学びます。15日程度通うスクールがほどんとです。
3.修了試験
カリキュラムをすべて終了した後、修了試験(習得度評価)を受けます。
4.修了
資格を取得し、介護現場で活躍できるようになります。
厚生労働省では初任者研修における学習の到達目標を、「介護・福祉の基礎部分を学習できている」としています。
修了試験があると取得が難しく感じられるかもしれませんが、到達目標は「基礎」とあり、対象も介護未経験の人となっています。修了試験も学習内容を確認するものなので、真面目に研修を受けた人はほぼ間違いなく合格できます。心配せずにぜひ学習を始めてみてください。