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ケア資格ナビ> 介護職員初任者研修ガイド> 訪問介護と施設介護 働くならどちらがオススメ?
皆さんは介護の仕事と言われて思い浮かぶイメージはありますか?
すでに身の周りに介護職の人がいる場合は、介護の仕事のイメージがなんとなく思いつくのではないでしょうか。
しかし、一言に介護の仕事といっても、実際は訪問介護事業所で働くか、介護施設で働くかによって仕事内容や平均給料、勤務形態に至るまでさまざまなことが変わってきます。
訪問介護か施設介護にするか迷ったら、今回ご紹介するポイントを踏まえて選んでみてください。
施設介護とは、施設に入居している高齢者、あるいは施設に通ってくる高齢者に対し、身体介護を中心としたケアを施す仕事のことです。
特に入居している高齢者は介護度が重い傾向にあるため、入浴介助や食事介助などといった、専門的な介護技術が必要になります。
施設介護は働く場所によって仕事の範囲が変わるので、事前に確認して自分に合った職場を探すようにしましょう。
入居施設では24時間体制の見守りが必要になるため、夜勤の仕事が発生する分、給与が高くなります。反対に通いの施設の場合は比較的介護度が低い利用者が多く、介護予防のレクリエーションを数多く企画することになります。
なし(ただしデイサービスなどで送迎を行う場合、運転免許が必要)
訪問介護とは、自宅で暮らしている高齢者に対し、身体介護から生活援助まで、必要とされるサポートを行う仕事のことです。
必然的に、付きっきりの介護が必要ではない人が支援対象になるので、施設介護よりも買い物代行や掃除などといった、生活支援の比重が大きくなる傾向があります。
訪問介護事業所で仕事内容を確認した後、各ヘルパーがサービス利用者の自宅を訪問し、それぞれの人に合ったケアを行うという流れが一般的です。周辺の利用者宅を自分で訪問しなければならないため、車の運転ができたほうが良いでしょう。
介護職員初任者研修以上(できれば運転免許も)
特別養護老人ホームで常勤スタッフとして働いている人の平均月給は339,370円です。
施設別の平均給与を比較したデータのうち、最も高収入のスタッフが多かったのは特別養護老人ホーム(常勤)でした。
前述の通り夜勤が必要になる施設があり、また常勤のスタッフの割合も多いため高収入が期待できると言えます。
また非常勤スタッフの場合で見ても、介護老人保健施設で働く人が2番目に高く、介護現場で高収入を得ている人は、常勤非常勤ともに施設介護で働いている人であることが確認できます。
早番・遅番などに分かれてシフトを組んでいる職場が大半を占めます。シフト制なので事前に申請をしておけば希望の休みを取りやすく、先の予定を立てやすい点が特徴です。
さらにデイサービスなら夜勤の心配が不要なので、子育て中の女性でも安心して働くことができます。
資格がなくても介護スタッフとして採用されるため、無資格でもすぐ働き始められるというメリットがあります。
また、複数のスタッフが同じ質の介護サービスを提供できるよう、個人プレーの訪問介護よりもマニュアル・ルール化が進んでいる職場が多くなっています。
周りには常に専門職のスタッフか、同じ介護職の先輩スタッフが控えているので、困ったことがあったらすぐに相談することができます。介護度に応じてさまざまなケースが発生するため、臨機応変な対応力が身につく点も、将来を見据えたスキルアップに役立つでしょう。
デイサービスの場合、日勤のみで働きやすいというメリットはありますが、その分給与が上がりにくいというデメリットがあるようです。
特養や有料老人ホーム、老健などでは月に4~5回程度の夜勤があるため、体力的に自信がない人は生活リズムを保ちにくいというデメリットがあります。
また、休みを取る前に他のスタッフとの相談が必要です。
複数のスタッフが同じフロアで働くことになるため、職場の雰囲気によっては人間関係が複雑になりやすいとも言われています。
また利用者の人数が多いため、比較的介護度の高い人が入居する施設においては、多忙になりやすい傾向があります。
こうした忙しさが気になる人は、在宅復帰を目指す老健や、自力で通えるデイサービスなどで働くようにすると、負担を軽減することができるでしょう。
正社員の平均月給は291,930円です。
夜勤のある特養などと比べると低く見えますが、通所介護やグループホームよりは高いので、訪問介護だからといって必ずしも月給が低いとは言えないでしょう。
日勤のみの仕事なので、昼夜逆転の生活に不安を感じている人でも安心して取り掛かれる職種です。忙しくなると予測される時期は、予め仕事量をコントロールできるのも魅力のひとつです。
介護度の高い人が入居する施設では、大勢の利用者を一度にケアしなければなりません。これに対し訪問介護の場合は、一人ひとりの利用者とじっくり向き合うことができるのが特徴です。
スタッフ間のやり取りをあまり気にすることなく、マイペースに仕事ができます。
常勤の場合は訪問介護員から責任者にキャリアアップしやすいというメリットがありますが、逆に言えば責任者以外は非常勤で働いている人が多いので、給料が上がりづらいというデメリットはあるようです。
原則として一人の利用者を一人の訪問介護員が担当するため、突然の体調不良などによってシフトが直前に変わってしまうことがあります。この場合は手が空いている人の内誰かがシフトに入らなければならず、小さな訪問事業所ほど予定が立てづらいという声もあるようです。
訪問介護員は原則的に単独で仕事を行うため、緊急時に周りの人に助けを求めづらいというデメリットがあります。また、利用者の家ごとに独自のルールが設けられており、場所に応じて掃除の仕方や調理方法などを変えなければなりません。
施設介護と訪問介護、それぞれの違いを見てきましたが、あなたが働くイメージをしやすいのはどちらでしたか?
さまざまな違いがありましたが、その中でも最も大きな差異は夜勤の有無であると言えるでしょう。
夜勤があると生活リズムが変わってハードになりますが、その分給料は高くなります。
いっぽう、夜勤がない事業所は身体的には楽になりますが、高収入を期待する人にはあまり向いていません。
最後に、今回お伝えした内容は、あくまでも仕事先を絞り込むための目安です。
実際は働く施設によって、利用者の介護度やスタッフの雰囲気などが異なりますから、施設見学などを通じて働く場所を決められると良いでしょう。
あなたにもっとも適した介護の仕事が見つかりますように、ケア資格ナビ一同応援いたしております。